時は2015年11月下旬
私はその頃、Island hopper と化していた。
私は語学勉強を目的としてフィリピンに行っていたけれど、机の上では英語は身に付かない!と感じてて、、週末を拡大させてフィリピンにある7700以上の島を片っ端から探検に出かけていた。
そして、いろんな人と情報をシェアしてたら、
たくさんの小さな島々の一つに未だに魔女がいる島があると言う。
私は、魔女に会ってみたかった。
行く!と即決。
2日かけて島へたどり着く
木曜日朝早く、家を出て目的地の途中でジンベイザメと一緒に泳いで
バスと船を乗り継ぎ、それでも
まだ到着せず、近くの島でダイビングしたり宿泊して、どのスポットでも全力で遊び倒した。笑
そこから私は最終目的地となるシキホール島へ向かった。
※島の玄関口にいたツアーガイドの人にいろいろ話を聞いたり原付借りたりしたよ。
その翌日の土曜日、語学学校から3人友達と合流して、魔女を捜しと島の探検をした。
原付を借りて、もちろんノーヘルで。
かっ飛ばす。
最高に気持ちがいい。
天然のDr.フィッシュがいる池やローカルマーケットなどを周り、そろそろ現地の人に魔女について聞いてみようと思い現地住民に聞く
でも驚くほどに適当な答えしか返ってこない。
『あっちの方の村』
看板があるわけでもなく、正確な地図を持っているわけでもなく、私たちは気のむく方へ、
というか何となく島を右回りしていただけだったから。。。笑
でも、聞きはじめたポイントが良かった。
実は現在地と魔女の家が近いらしい。
行ってみたら実際は、家と言うか、小屋みたいでそれにも驚いたけれど、誰もいない様子。
そして爆音で音楽をかけていたご近所さんが教えてくれた。
その日は魔女は旦那さんの所へ行っているからここにはいないと。
なのでその人達は魔女の旦那さんの家を教えてくれた。
『集会所の横にバスケットコートがあるからその近くだって』笑(教え方ざっくり!)
でも実際はそんなのは想像と違うわけで軽く通り過ぎていたようで、また村人に道を聞く。
そしたらやさしい村のお兄さんが私たちをガイドしてくれると言う。
なんてやさしいのだ!
もーそんなこんなで、結局少し原付を走り出したかと思うと、行き過ぎで戻ったりと行ったり来たりを繰り返していたのだけれど、無事にやさしい村人によって助けられたのだった。
ありがたや〜♡
魔女との対面
魔女はおばあさんではなくて、普通のおばちゃん(お姉さん!?)
出で立ちは、黒い服装にじゃらじゃらネックレスとかして、、、とかでマサカなくて
ただのTシャツにズボンのどこにでもいそうな出で立ち。笑
そう、彼女がボロボロレディと呼ばれてる人だったの。
ボロボロとは現地語で魔女のことで、現在はボロボロレディと言われる人しかいない。
彼女のおばあちゃんがボロボロ(魔女)だったのだけれど亡くなってしまったようで。
でもそれを受け継ぐボロボロレディがいる。とのこと。
私たち四人がお家に伺った所、すでに現地の人が魔術をかけてもらっている最中で少し表で待っててとのことだった。
現地の人も施術してもらっているなんて頼もしい!
正直、何が始まるか分からなかったけれど、ワクワクを押さえきれなかった。
どこか治したい事はあるの?
魔女の施術は野外で行う。他人が見ていても大丈夫。
腰が痛い。子宮系が弱い、腸が弱い。みんなそれぞれオーダーをしていた。
私の番では、、、痛い所悪い所なんて見当たらない。
ふと、ボロボロレディに相談した。
体の治療じゃなくてもいいのか?
私は頭でごちゃごちゃと考えすぎるからマインドをスッキリさせる事は出来るのか?と。
その答えは。「もちろん。簡単よ」
黒魔術の正体
この施術内容は見る人が見たら滑稽だと思う。
もう本当にシュール。
必要な道具は透明なグラスと水と石とステンレスのストロー(というかプラスチックのストローがきっとないんだと思う)。
水の入った透明なグラスの中に一つの丸っこい石が沈んでてそこにストローをさしてボロボロレディがストローに息をかける。
ブクブクブクブク。。。。
小さい時に誰しも一度はやった事のあるアレです。
これが黒魔術の正体。
ただ、ブクブクしているだけじゃなくて、そう、悪い所めがけて(近づけて)行う。
たとえば腰や内蔵ならそこを重点的に。
え?
コレだけ?
マジ?
でもボロボロレディの説明によると、
ストローで息を吹き
かけてブクブクと音を立てて悪いモノを水の中に入れこんでいるらしい。
そう、やってくとその水が濁ってくるんだよね。
施術後コップを私たちに見せて「これが悪いモノだったのよ。」とボロボロレディ。
2回目は何度息を吹いても透明のまま。
これで黒魔術終了。
この回数は人によって、悪い度によって違う。
ちなみに私は他の三人よりも多く4回も繰り返した。笑
そして頭の付近を重点的にやるもんだから洋服びちょびちょ。笑
終わった直後は何にも感じなかったし早く宿に帰りたいって気持ちもなかったわけじゃない。
そう、この時点では大きな変化なんて微塵も感じられなかった。
代金は寄付で。とのこと。彼女に直接渡すのではなく、家の中に祭壇があるのでそこに預けてくださいとのこと。相場がちっとも分からなかったけれど、きっと充分料収めてきました。
帰りももう日が暮れて、帰り道もよくわからないまま走る走るひたすら走った。
正直ヘトヘトだった。
朝から長い事冒険してて
だって島を原付で一周したのだから。(一周80kmあるらしい)
ホテルでみんなと乾杯して、美味しいご飯食べて、そして星を見上げてからの就寝。
充実した日だった。
翌日、あんな事になるなんて誰が予想出来ただろうか。。。。